sleepflower音盤雑記

洋楽CDについてきわめて主観的に語るブログ。

【この1曲】Steven Wilson 「Hand. Cannot. Erase.」(「Hand. Cannot. Erase.」(2015))

ついでに来週リリース予定のスティーヴン・ウィルソンの新作「Hand. Cannot. Erase.」からのタイトル曲を取り上げてみたいと思う。この曲はキャッチーなメロディーの非常にポップな曲なんだが、何というかものすごくマニックスっぽい曲なんである。パッと思いつくのは「(It's Not War)Just the End of Love」だが、他にも似てる曲がありそうだ(「Prog」誌のレビューでは「This is My Truth Tell Me Yours」に入っていてもおかしくない曲と評されていた。やっぱり考えることはみな同じだな。っていうか「Prog」誌の人たちってマニックス聴くんかい)。マニックスは元々歌詞とかアティテュード(初期にはルックスも)など音楽性以外の部分で注目されてきたバンドで、他のバンドについて「マニックスっぽい」という形容をするときにはその音楽性が念頭におかれていたことは今までほとんどなかったんじゃないかと思うがこの曲を一聴して「マニックスっぽい」と思うということはマニックスの(歌詞面を抜きにした)音楽性にもそれなりに独自性があるということなんだろう。まあスティーヴン・ウィルソンが日頃ガチでマニックスを聴いているとは到底思えないんだが、最近ラッシュのレビュー等でしょっちゅうスティーヴンとニッキーがバッティングしているから名前ぐらいは知っているんじゃないかと思う。


Steven Wilson - Hand Cannot Erase - Lyrics

今回のアルバムはリリースの半年近く前からレコーディング風景の動画を公開したり通常版、デラックス版他いくつものバージョンを揃えるなどものすごくプロモーションに力を入れている印象。それにしてもこれだけの充実ぶりを見せられるといよいよポーキュパイン・トゥリーの今後が不安になるが、ブラーも「Think Tank」から今回の新作まで12年かかってるしな。「そんな例を出されても」と思うかもだけどマイブラの22年より全然余裕だと思うわ。