sleepflower音盤雑記

洋楽CDについてきわめて主観的に語るブログ。

【この一曲】「Solara」Smashing Pumpkins(2018)

最近、ビリー・コーガンがオリメン復帰後初となる新譜リリースを控えインスタグラムでファンからのQ&Aに盛んに答えているのだけど、その中で「世界中のファンが(オリメン復帰の)スマパンに来てもらいたいと懇願している中で何故日本はそれほどでもないのでしょうか?」という質問に対し「どうやら日本のファンは僕たちのことを見捨てたようだからね」と答えているのを見て、「まだあの事件(←数年前の某音楽フェスで某人気邦楽バンドのファンが大挙して場所取りをし目当てのバンドの前に出てきたスマパンに対し無視を決め込んでビリーをキレさせた件)を引きずってるのかな」と思ったのだけど、実際日本ではジェームズ・イハとダーシーの人気が特に顕著だっただけにビリーのワンマンバンド状態だった近年のスマパンに物足りなさを感じていたのも確かで、「Zeitgeist」以降のアルバムはビリーの趣味のハードロック色が前面に出すぎていて、ジェームズ・イハ在籍時の甘美で繊細かつポップな要素に魅力を感じていた昔からのファンは次第に興味を失ったのだろうと思う。スマパンの一番の魅力は楽曲にせよメンバーのルックスにせよ一見バラバラな個性を持った要素が奇跡的なバランスでもって一つの場に共存している所にあるので、近年の作品はスマパンなんだかビリーのソロなんだかわからんと言われても仕方がない。今回のオリメン再集結にしても肝心のダーシーが参加してないので「なーんだじゃあ別に日本に来なくてえーわ」と思っちゃった人も日本には結構いるような気がする。正直な話ダーシーでもメリッサでもニコールでも誰でもいいけど女性メンバーはやはり必要だったんじゃないだろうか。オッサンしかいないのは華がないとまでは言わないけどスマパンって感じしないんだよなぁ(笑)しかしそうは言っても日本で新譜が売れればビジネスにかけてはしたたかなビリーも無視できないとは思うので、前からのファンは頑張って新譜を買ってほしいし大いに宣伝してもらいたいものである。


The Smashing Pumpkins - Solara

「Solara」はそのオリメン復帰後第1弾となるアルバム「Shiny and Oh So Bright, Vol 1/LP: No Past. No Future. No Sun.」(←しかし長い名前だな)からの先行曲である。まずアートワークがダサい。まるで旧ソ連時代のプロパガンダポスターみたいだ。しかも曲も「これ、本当にイハが関わってるの?」と疑いたくなるぐらいまんま「Zeitgeist」である。YouTubeのコメントも賛否両論で、本人らも気にしたのかこの次の先行公開曲により往年のスマパン節に近い「Silvery Sometimes(Ghosts)」を持ってきてて、確かにそっちの方が好意的に受け入れられてるけど、新譜の内容に一抹の不安を覚えてしまうのは私だけなのだろうか。