sleepflower音盤雑記

洋楽CDについてきわめて主観的に語るブログ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

「Some Friendly」The Charlatans(1990)

シャーラタンズは英国ノースウィッチ出身の、マッドチェスター・ムーブメント全盛期に登場し、現在も根強い人気を持つUKロックバンドである。マッドチェスターというのはストーン・ローゼズやハッピー・マンデーズ、インスパイラル・カーペッツなどマンチェ…

「Move To This」Cathy Dennis(1990)

キャシー・デニスといえばカイリー・ミノーグの「Can't Get You Out of My Head」やブリトニー・スピアーズの「Toxic」、ケイティ・ペリーの「I Kissed a Girl」など数々のヒット曲のソングライターとして知られ、今や本国イギリスではアイヴァー・ノヴェロ…

「Dreamtime」The Cult(1984)

80年代半ばの英国ロック界において、現在ではほとんど死語となっている「ポジティブパンク」というジャンルがあった。今はこの辺のバンドは「ゴシックロック」と言われているけれど、当時から「ゴシックロック」と言われていたバウハウスやシスターズ・オブ…

「In Memory Of My Feelings」Catherine Anne Davies & Bernard Butler(2020)

バーナード・バトラーは今はプロデューサーとして活躍している人だけど、やはり私みたく90年代UKロックをリアルタイムで聴いている人にとってはスウェード時代の印象が強い。よくよく考えてみるとスウェード作品でバーナードが関わっているの最初の2枚だけ…

【この1曲】Paul Weller「Earth Beat」(「On Sunset」(2020) )

「On Sunset」はポール・ウェラーのソロとして15枚目のアルバムである。「そんなにたくさん出してたのか」というのが正直な気持ちだ。私自身が途中でUKロックを全然聴かなくなった時期があったので作品のいくつかが記憶から抜け落ちているのだと思う。比較的…

【この一冊】 Paolo Hewitt「Paul Weller : The Changing Man」(2007)

ポール・ウェラーの伝記や評伝はいくつかあるのだけど、この本はウェラーの同郷かつ長年の盟友であったパオロ・ヒューイットの著書ということでとりわけ話題性の高かったものである。「盟友であった」、と過去形なのはこの本が出版された少し前に著者がウェ…

「Colour by Numbers」Culture Club(1983)

今から考えるとカルチャー・クラブというのは一体何だったんだろう。いい曲は多いのだがボーイ・ジョージのドラえもん体型と奇妙奇天烈なファッションのために半ばコミックバンド的な扱いをされていたように思われる。元々顔も体もでかかったのだが一時期は…

【この1曲】The Style Council「Angel」(「The Cost of Loving」(1987) )

愛聴盤には2タイプあって、「大好きという自覚があって、事実何回も聞いてしまう盤」と、「そんなに好きという自覚はないのだがよく考えてみると何度も聴いている盤」というのがある。私にとってこのスタイル・カウンシルの3rdアルバム「The Cost of Loving…

【この1曲】Asking Alexandria「Someone, Somewhere」(「Reckless & Relentless」(2011) )

長年バンドをやっていると音楽性がデビュー時からどんどん変わっていくのは自然なことなのだけど、例えばマニックスの「Motorcycle Emptiness」のように初期のアルバムにその何年も後のバンドの音楽的方向性を予感させる曲というのはあって、Asking Alexandr…